QPMSマニュアル
農業の生産現場で作り上げてきた、独自の「農産物の品質・生産管理」を定めたマニュアルを持っています。
QPMSマニュアルは、2002年に策定して以来、毎年見直しています。目的は、「お客様の満足のために、農産物の安定生産と品質向上を目指して、常に振り返り改善が出来るようにまとめ、すべての生産者と事業本部が共有し、行動基準とするため」です。 主に、「新規生産者入会規定」、「品目別栽培と出荷自主基準策定」、「出荷計画策定」、「栽培管理」、「検品と出荷管理」、「農産物と生産者の安全管理」、「クレーム対応」、「内部監査」 等を定めています。
このマニュアルは、生産者団体として、生産者の生産者による生産者のためのマニュアルであり、生産現場を最も理解する立場として策定し改善を行っています。とはいえ、生産者の独りよがりにならないよう、生産者1名がJGAP認証を取得し第3者機関の客観的な評価も受けています。
また、全体的な取り組みとして、ISO9000やPDCAサイクルの学びから始まり、お客様と、そして共に活動する仲間の満足度をあげるために、以下に挙げる第3者認証を取得しています。私たちはQPMSマニュアルが、全国の生産者団体のスタンダードとなるよう、さらなる充実をはかっていきたいと考えています。
ISO22000
平成23年12月20日に取得しました。まずグループ会社のグリンリーフ株式会社が、約3年の準備期間を経て平成21年12月16日に取得。その経緯を受けて、野菜くらぶも取得に向けて取り組みました。ISO22000は、消費者に安全な食品を提供するための食品安全マネジメントシステム(FSMS)の国際規格で、国内ではまだ320社ほど(※)しか認証されていないという難関です。ISO22000は、原料の受け入れ先から生産、加工、配送、保管および取り扱い、販売にいたるまで、つまり『畑からお客様に届くまでのすべての段階での安全性を確保すること』を目的としています。
私たちはグリンリーフ株式会社からのアドバイスに加え、自社でQPMSマニュアル(別記)を策定し運営していたこともあり、農産物流通会社としてこの認証を受けることができました。
ISO22000
有機JAS認証
有機農産物の生産の原則は、「農業の自然循環機能の維持増進を図るため、化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けることを基本として、土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させるとともに、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培管理方法を採用したほ場において生産されること」です。
有機農産物の生産方法の基準(ポイント)は、「堆肥等による土作りを行い、播種・植付け前2年以上及び栽培中に(多年生作物の場合は収穫前3年以上)、原則として化学的肥料及び農薬は使用しないこと」 、「遺伝子組換え種苗は使用しないこと」と明確に定められています。(農林水産省より抜粋)この基準に準じて栽培し、第3者認証機関を通じ確認を行った後、はれて認証マークを付けて販売することができます。
有機JASは2000年より制度がスタートしましたが、野菜くらぶではそれ以前より有機栽培を行っていました。制度がスタートするとすぐに認証を取得し、現在に至っています。特に、有機こんにゃくいもは国内有数の出荷実績を誇っています。
*認証機関 日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会(JONA)
有機JAS認定
しずおか農水産物認証
野菜くらぶ静岡産地支部では、トマトの生産法人(株)モスファーム・サングレイスをはじめとする生産者と野菜くらぶ静岡集出荷場のすべてが、静岡県の「しずおか農水産物認証」を取得しています。この認証は、生産の開始から出荷までの生産工程全体を対象にしているため、生産者が利用する野菜くらぶの集出荷場も審査の対象となり、取得しました。
この認証は、消費者の「安心・安全な食品を選びたい」という要望に応えるべく、静岡県が「県内生産者の安全・安心への取り組みを認証する」というものです。この認証を得ると「しずおか農産物」認証マークを添付することができ、消費者の方々に安心・安全な生産物としてアピールできることになります。また専用ホームページ「ふじのくにしずおか食の情報館」において、生産物などの情報を提供しています。
また審査に際し、野菜くらぶはこれまでの農産物のトレーサビリティやクレーム対応マニュアルなどを審査時に提出したところ、多大な評価をいただき無事認証を得ることができました。
ふじのくにしずおか 安全・安心マーク
さらなる安心・安全をめざして
異物混入を防ぐため休憩室で昼食や
休憩をとります
資材や出荷物をパレットの上などに
トイレを土足禁止に
Global GAP
野菜くらぶでは、QPMSマニュアルと生産者全体のレベルアップを目的として、2016年に事業本部と9名の生産者でGlobal GAPを取得しました。その後、認証を継続する中で、群馬、静岡、青森と各産地で取得生産者が増え、徐々に取り組みが広がっています。
Global GAPは1990年代ヨーロッパの大手小売業の業界団体が、食品に対する消費者の信頼確立を目指して作った生産ガイドラインです。ヨーロッパでは大手主要スーパーと取引きするための最低条件の認証であり、国際的にもごく一般的な認証となっています。
Global GAPは「食べる人の安全」、「作る人の安全」、「地球環境の安全」を3本の柱とし、環境的にも経営的にも持続可能な農業に取り組めるような内容になっています。既存のQPMSマニュアルとは異なる視点からのチェック項目がたくさんあり、取り組む事で農産物を安全に生産する意識と農業経営の向上を目指す事ができます。
当初はレベルアップが主な目的でしたが、日本でもGlobal GAPの取得が取引の条件になるお客様が増えており、2017年からGlobal GAP認証の野菜を要望するお客様への出荷がスタートいたしました。今後さらにお客様と強い信頼関係を築いていく上で、とても重要な認証になっています。
GGN:4056186669261