3月27日、野菜くらぶ株主総会開催 ! |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
第16期定時株主総会を開催しました! 去る3月27日、株式会社野菜くらぶは第16期定時株主総会、第17期経営方針説明会を開催しました。春と冬を行き来していた季節もやっと落ち着いたと思える暖かさの中、生産者、研修生、事業本部など総勢60名以上が集まり、全員で現在の到達点と今後の方向を確認しました。 醸成会総会--野菜くらぶ生産者は60名に! 優秀生産者も選出 株主総会に先立ち、生産者団体である醸成会の平成23年度通常総会が行われました。青木茂会長は「思ったより下がりませんでしたが、依然厳しい状況。一致団結してがんばりましょう」と挨拶。平成23年度事業報告では、今年2月の女性生産者交流会の取り組みが評価されました。新規会員として(株)焼津冷凍さんが紹介され、これにより野菜くらぶの生産者は60名となりました。また役員の改選が行われ会長に阿部順一さん、副会長に芳野謹一さん、諸田幸治さんが選出されました。 醸成会では毎年優秀生産者を選出し、最優秀賞を夜の懇親会で発表しています。 今年のノミネートは下記の方々です。 葉物計量部会 : 関口陽介さん(ニラ) 販売量は少ないが苦労しながら計画的に生産し、クレームが少ない。 葉物重量部会 : 阿部雅通さん(ミニ白菜) 年間出荷達成率97.8%。規模拡大に向かわず地道に生産。部会の遅刻、欠席なし。 レタス部会(群馬) : 伊藤寿樹さん、前田華奈さん(レタス) 9月の長雨時期に計画100%達成。草取りを続けた前田さんを評価。 根菜部会 : 芳野謹一さん(ニンジン) 肥料の難しいニンジンで草取りを徹底。今年は標高900mにチャレンジ。 果菜部会 : 林祐司さん(トウモロコシ) ワンランク上のトウモロコシでギフト商品を企画。プレミア野菜の方向を示す。 レタス部会(静岡) : 塚本佳子(レタス) 女性生産者交流会、収穫祭などで活躍。自身をブランド化しつつある。 最後に生産者の社会福祉法人まほろ・石倉敦也さんから、障がい者の働く農産物販売所・サニーズマーケットへの協力が呼びかけられました。
株主総会--独立プログラム卒業生の売り上げが、全体の20%近くに 昼食をはさんで、午後はいよいよ株主総会です。澤浦彰治代表取締役が議長を務め、監査報告、事業報告が行われました。事業報告では、放射能問題に対しグループ内で対策本部を設け4月2週から独自に検査を進めたこと、お得意先さまから無償で検査してもらうことができすべて未検出だったこと、東京電力に対し損害賠償請求をしたことなどが報告されました。 また独立支援プログラムを卒業した生産者6名の合計売り上げが、約2億5000万円と野菜くらぶ全体の20%近くを占めるまでになったことが報告されると、会場からは感嘆の声が上がりました。今期で取締役全員が任期満了となりましたが、澤浦彰治、林美之、竹内功二、竹之内信一、竹之内光昭、毛利嘉宏各氏が重任となりました。監査役に宮下義明、阿部順一両氏が選出され、株主総会は無事閉会しました。 経営方針説明会--栽培基準の見直しを提案 続いて、第17期経営方針説明会が行われました。澤浦社長から経営指針書についての説明を受けたのち、宮下義明内部監査室長よりQPMS(農産物の品質・生産管理マニュアル)の出荷基準や栽培管理、肥料・農薬管理などについての説明を受けました。これらを受けて林美之取締役から栽培基準の見直しについての提案が、毛利取締役からは放射能関連の報告がありました。 生産部長には林美之、副部長に竹之内信一と阿部順一が就任。事業本部は新入社員が加わり、10人という心強い体制で新年度に臨むこととなり、全員が決意を述べました。また、流通管理課の宮沢康介さんが研修を終えて静岡に帰郷することに。澤浦社長から花束を贈られた宮沢さんは感激しつつ、「内容の濃い研修でした。長い間ありがとうございました」と述べました。
各産地からの報告--成長が楽しみな期待の星たち 各産地、部署からの報告は、車の故障で遅れて到着した静岡から。支部長の杉山健一さん、塚本佳子さん、深川知久さん、杉山祐司さん、大石敏晴さんが壇上に立ち、「今年こそは足元を固め、しっかりプラスに転じたいです」(杉山支部長)、「レタスが3人で生産できるようになり、安心感が生まれました」(深川さん)などと報告しました。 青森の矢口岳夫さんは「子どももできたのでがんばります」、伊藤寿樹さんは「今年が青森でのスタートの年となるので、がんばります」と決意表明。青森は今年、積雪が4mと雪室野菜用のポールが見えなくなるほどで、農作業のスタートの遅れが心配されます。群馬、静岡、青森という3産地での合同部会の機会も増え、年間を通じての供給に拍車がかかりそうです。 独立支援プログラムの研修生も、それぞれに決意を述べました。「実験を重ね、来シーズンに生かしたいです」(早川大樹さん)、「独立のため、元居酒屋で寝起きしてがんばっています」(山田孝達さん)、「実家が渋川の農家。地元を盛り上げたい」(須藤崇さん)、「将来は京都で独立したいです」(森上翔太さん)、「みなさんと同じ目線になれるようがんばります」(牛窪智史さん)など、成長が楽しみな期待の星たちです。
気候変動の大きい中で、どう安定供給を確保するか その後、澤浦社長からスライドを使っての方針説明がありました。「震災、原発に隠れていますが、8月の長雨、9月の台風、12月の暖冬、1月の寒風という異常気象が続いています。平均気温は1980年からの30年間で平均1度上がっています」と気候変動により栽培、販売が難しくなっていることを報告。生産農家の生活を守るため、社員の増強・岡山での生産・農業後継者の研修などを行い、年間安定供給体制を作ることが必要と述べました。 続くグループ討議は7班に分かれ、『栽培自主基準の見直しと、部会再編成について』というテーマを話し合いました。自主基準総論を取り決めた当初から比べ、産地が群馬だけでなく複数産地となってきたこと、お客様のニーズが多様化してきたこと、近年ゲリラ豪雨など気候の変化が激しくなったことなどさまざまな変化があり、現状に合わせた総論の見直しの声が上がっていました。 「できれば使いたくないが、もしもの時に使えるとありがたい」「収量が確保できないとお客さまにも迷惑がかかるし、自分も困る」「農薬は使わないほうがいいが、まったく薬を使わないと収量が下がり、お客さまの信用も失う」という意見から、「消費者は不安に感じるかも。技術や数量の明記を」「食べる人がどう思うかが大切」「難しくても最善を尽くしたい。一文にまとめるのは難しい」「多少形が悪くても受け入れてくれるファンを作るべき」「多使用による弊害の記述も必要」など、それぞれの立場から率直な意見交換が行われました。結局時間内に結論は出せず、今後1年かけてじっくり検討することとなりました。 最後に、農林中央金庫の栗原美樹さまと日本政策金融公庫の大本浩一郎さまからご挨拶いただき、経営方針説明会を終了しました。
今年の最優秀生産者賞は塚本さん-から、従業員の橋本さんへ そして夜は、円卓を囲んでの懇親会。日中ノミネートされた生産者の中から、全員の投票によって最優秀生産者が選ばれる時間です。ジャジャーン、今年の最優秀賞は静岡の塚本佳子さんでした! 塚本さんは「いろんな取り組みができるのは、過酷な労働を黙々とがんばってくれる従業員がいるからこそです!」と、金一封を従業員の橋本寿さんに手渡しました。 気候変動や震災、放射能問題と、農業に厳しい状況が続いています。しかしどんな状況であろうと、食べ物の生産を止めるわけにはいきません。さまざまな困難はありますが、少しでもよりよいものを皆さまにお届けするべく、私たちは日々努力を続けます。今後とも、野菜くらぶへの応援をお願いいたします。
|